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おなかがすいたら登れない(旧)

ネコは空飛び、犬は登る

木枯らしの北川で「秋葉大権現」一歩前進/(CM141、外33、北川20)

昨日に続いて今日も北川。buchiさん、kノさん、Tハシさんなどと。
怪我しているときくらいもうちょっとおとなしくしておれ、という気もするが、他にやることもないから仕方ない。

飯能の予想最高気温は19度程度で昨日より4度くらい低い。昨日はTシャツ1枚で登って少しぬめる感じがするくらい暖かかったので、今日もそんなには寒くないだろうと思っていた。それで、朝、巣を出るときには長T一枚。しかし、外に出た瞬間に、寒い。一瞬、「防寒着を取りに戻ろうかな」と思ったのだけど、電車の時間まであまり余裕がないし面倒だったので、まあ大丈夫だろうと、そのままでかけた。
思えば、これが失敗だった。
教訓:「迷った時は持っていけ。たいした重さじゃない」。

0823着の電車に乗ったが、その車中ですでに長T1枚では寒くて、カッパを着た。ザックには、あとは半Tと、フリースのベストしか入っていない。パンツは夏用のペラペラのもの。先が思いやられる。
岩場に着くと、たしかに昨日より一段気温が低いが、温度計で14~15度程度(昨日は最高で18度くらい)なので、すごく下がったというわけでもない。しかし、風が強い!そのため、体感では昨日よりずっと寒い。聞けば、今日は木枯らし1号が吹くと天気予報で言っていたとか。
それは知らなかった……。知っていれば、もう少しまともな防寒着を持ってきたのに。他の人はみんな、ダウンジャケット的な厚い防寒着に帽子をかぶって、ほぼ冬装備である。
カッパと薄いフリースベストだけでは、ピューピュー吹き付ける北風にはとても抵抗できない。

ほとんど緊急事態なので、ファーストエイド袋にしまってあった「サバイバルシート」(アルミ蒸着シート)を出して、かぶってみた。すると、途端に暖かい。さすが緊急用、持っててよかった。レスト中は、ずっとこれをかぶっていた。ビレイのときはかぶれないので、登る相手の上着を借りた。しかし、まさか北川でサバイバルになるとは……。

昨日と同様、怪我をしている膝にはプロテクターを装着して登る。だが、体も、メンタル的な面も慣れてきたのだろう。昨日よりは、動きが軽くなった。左足での乗り込みやキョンのムーブは痛くてできなかったり、ぎこちなくなるが、それ以外はほぼ普通に登れる。

壁の状態は昨日よりもさらによく、カラカラ。こんなにいい状態なのに、昨日と同じく終日我々5人で貸し切り。もったいないくらいだ。

アップの後、「秋葉大権現」へ。
最初のガバ取りから、1手1手声を上げながら進む。だが、核心落ち。この時点で、岩の冷たさに指がジンジンとしびれて、痛い。テンションでぶら下がりながら、首筋に当てたり、グーパーしたり。この痛さの感覚を、今シーズンで初めて味わった。これがあると、冬になったと感じる。もっとも、痛いのは1便目だけで、2便目以降は平気になるのが、いつものことながら不思議だ。
指の感覚が戻ったあと、核心を練習し、テンテンで上部まで。

2便目。最初はリップガバ取りで足が切れてしまい、手を離して落ちる。ここで足が切れると無駄な力を使ってしまうので、足が戻せてもその後が厳しくなる。それなら、諦めて落ちてやり直した方がいい。
下からやり直して、斜めガバから核心の右手、止まった。2ピンめをクリップして左手を上のクラックに、届かず落ちる。この左手取りで落ちたのはたぶん初めてだ。左足で伸び上がるので、怪我が少し影響した気がする。

夕方近くになり強い風がやんできたところで3便目。リップのガバから先、1手ずつ野良犬のようなうなり声を上げて進む。核心の右手が止まる。さっき落ちた左手クラックも取って、小レスト。その上の縦ホールドから、4ピン目下のU字カチへ。右手でいいところを持ち左手を寄せたが、足が切れてブラに。戻そうとしたが耐えきれずフォール。ここも、左足で乗り込みの形になるので、微妙に怪我が影響したのかも。
残念無念! だが、スタートからここまでつながったのは初めて。最高到達点だ。
そして、それより嬉しいのは、今までは、1割くらいの成功確率だった核心右手取りが、2便目(の2トライ目だけど)3便目と、続けて成功したこと。ようやくまとまってきたか?
核心の成功確率が上がった理由は、壁のコンディションがいいので、とにかくホールドが持てることがある。これまでちょっと甘いと思っていた右手の丸カチも、いい位置を探って持ち直す余裕が少しある。手がしっかり持てていると、足を探るのにも余裕ができる。また、今まで左足ばかりを意識してきたが、リップガバへの右足の置き位置をなるべく内側にすると、体重が乗せやすくていいようだ。

もう1便、とも思ったが、時刻は頃合いだ。他のメンバーがみんな終了なので回収して降りる。
完登には至らぬものの、ずーっと停滞していたルートが、少しは進んだことで、気分はよい。

帰りは、奥多摩のツヨツヨTさんの車に乗せてもらって、西吾野駅まで送ってもらえた。おかげで、1651の池袋直通に間に合って助かった。

●天気、服装メモ
飯能の予想最高気温は19度。よく晴れて、気温はそう低くないが、木枯らし1号が吹き、体感はぐっと低い。
長T、半T、フリースベスト、カッパ、夏用パンツで、寒さに震えた。
そろそろ、登るときも、長Tだけではきついかも。
サバイバルシートは温かい。本当の遭難の時などにもかなり有効だと思う。ただし一度使うと、小さくたたむのが難しい。100均でも売っているから、使い捨てだと考えて、いくつか買っておくといいかも。

▼緊急事態発生!(buchiさん撮影の画像を拝借)
木枯らしの北川で「秋葉大権現」一歩前進/(CM141、外33、北川20)_d0252022_2023444.jpg


●北川の岩場について(不定期コピペ)
北川の岩場では、過去にクライマーのマナーが悪かったことから、利用禁止の危機がありました。今後も長くここで登り続けることができるよう、下記の点に注意してください。

・この岩場は火気厳禁です(ガスコンロ、タバコも)

・用便(大)は、必ず、徒歩7,8分くらいの元小学校にあるトイレで。とても綺麗です。

・岩場の入り口の駐車場に駐車する場合は、駐車料金として神社の賽銭箱に500円を入れて下さい。また、その50mくらい手前にある川沿いの民家の駐車場も利用できます。こちらに停める場合は、民家の方に声を掛けてください。

・人家が近いので、大声、奇声などは、控えましょう。

また、クライミング上の注意点として、下記の点もご留意ください。

・「UV」「ミンボー」「錦ヶ浦」「北落師門」「ルンルンヒロシ君」「秋葉大権現」などのルートの終了点は、岩を登り切った上部になります。リップに設置されているチェーンの支点(ラッペルステーション)は、ロワーダウン時の結び替え用・回収に設置されているもので、終了点ではありません。リップの支点に残置のカラビナはありますが、トライの際は自分のヌンチャクをセットしましょう。

・北落師門など一部のルートは、登り切って終了点にクリップした後、ロワーダウンする際にロープの流れが悪くなるため、上記のリップの支点での「結び替え」が必要です。結び替えができない方は、「終了点にはクリップしないでリップから飛び降りる」か「上まで抜けて歩いて裏から降りる」という方法もあります。

・上記のリップの支点以外にも、ルートの途中にヌンチャク回収用のカラビナが残置されています。これを外すと危険ですので、外さないでください。もし場所を変えたら、元の場所に戻してください。

・終了点の残置カラビナを使ってのトップロープセットはやめましょう。他のクライマーに迷惑です。トップロープ支点は必ず自分のヌンチャクを使ってセットしましょう。また、リードクライミングであっても、(その日の最終トライ以外は)終了点には、自分のヌンチャクをセットする方がベターです。

(参考)
http://freeclimb.jp/news/news2014_4.htm#kitagawa
http://www.climbing-net.com/iwaba_detail/%E5%8C%97%E5%B7%9D/
by seeyou44 | 2015-10-26 19:58 | 外岩クライミング


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