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おなかがすいたら登れない(旧)

ネコは空飛び、犬は登る

「秋葉大権現」いきなり1テン/クライミングメモ75(外16、北川10)

週末は、古い友人たちと毎年行ってるドグサレ系変態キャンプに行く予定だったのが、1人から首の調子が悪くて荷物を持てそうもないと連絡があり、中止に。
我々ももう若くない。楽しく遊ぶためにも、日ごろから節制し、コンディショニングに努め、体調を整えておかないと。仕事なんかしてる場合じゃないよ、Kくん。

そういうわけで、予定が空いてしまったので、前週と同じくTさんに混ぜてもらい神戸の岩場に行こうかと。「カラヤブリ」がいい感触だったので、続きをやりたい。
しかし、金曜はけっこうまとまった雨が降り、神戸の岩場は染みだしで厳しそう。結局、北川に行ってみて、だめならベーキャンにでも、ということになった。

天気予報では深夜の3時位まで雨が降り、日中はけっこう晴れるという感じだったが、朝6時に家を出ると、まだこぬか雨が降っている。上だけカッパを着て駅に向かうが、いくら雨に強い北川とは言え、さすがに厳しそうな気がする。半ば以上あきらめ気分で電車に乗った。
待ち合わせの飯能駅に着いたときには、空はだいたい晴れていた。
Sさんの車に拾ってもらい、岩場へ。車を止めて、まず荷物はもたずにレポに行くと、おおむね乾いている。当然、傾斜が寝ている上部などは濡れているし、ルーフからの滴りもあるが、十分に登れそうだ。
「桧ルート」と「茶摘み唄」でアップ。ルーフを乗り越した終了点あたりはびしょ濡れだったが、それまではほぼ乾いているので問題なし。適度な風が吹いているので、濡れている上部もそのうち乾くだろう。

しかし、朝までの天気で諦めた人が多いのか、他のパーティはまったく現れず、終日我々だけで貸し切りだった。


さて、自分の狙いは、一応「秋葉大権現」だが、前回触った時は下部がぜんぜん形にならず、2ピン目のクリップにも達していない。今日も下部を練習するつもり。

北川にはめったに来ないというTさんは、だいぶ昔に「秋葉」を触って、いいところまで行ったが、故障があってそれきり、ということで、やはり「秋葉」トライ。「グリーンオニオン」を登って「秋葉」にヌン掛けをしてくれた。
秋葉ラインは、なぜか下部だけに集中して染み出しがある。最初に足で踏むホールドがびしょ濡れなので、登る前に雑巾で拭いたが、あまり効果はなかった。

まずはTさんのトライをビレイ。下部のムーブでうまく足を使っている。そして、テンテンながらトップアウト。使うホールドなどをガン見しておく。

自分の1便目。1ピン目は残置の木を使ってプリクリで。最初の核心、左手ガバ穴取りは、一発で決まった。右足トウフックして右手寄せ、までは良いが、その後が続かない。Tさんのムーブや、過去に見た他の人のムーブを参考にいろいろ試してが、ダメ。
そしてヨレてきて、左手のガバ取りもできなくなってきたので、おしまい。なんとか2ピン目までは行きたいものだが……。

2便目。1便目と同様に、左手ガバの後が続かない。が、今日はせっかく同じルートをトライしているTさんがおり、ヌンチャクもかけてもらった良い機会なので、上の方も確認をしておきたい。
そこで登る前に、残置の木枝にプリクリ用のヌンチャクをテーピングテープでセットしておいた。1ピン目にハングドッグしながら、下からそれを渡してもらい、2ピン目にロープをかける。1ピン目だけだと落ちた時の振られが大きくて、ちょっと恐いしビレイヤーにも負担になるが、2ピン目がかかっていれば、安心して練習できるし、最悪、ゴボウであがれる。

左手ガバに右手寄せてマッチ→右手を上のカチ→左手を左上の斜め穴カチ→足ブラになってから右足乗せ→右手を右上のカチ→2ピン目クリップ、というのが一連のシーケンス。とくに最後の右手カチ取りが遠くて厳しくて、第2核心となる。
だが、何度か練習していたら、このカチが取れて、2ピン目のクリップ体勢になれた。やれやれ。
あとはチョンボをまじえ、テンテンでホールドを確認しながらトップアウト。いちおう、初めてトップアウトしたが、下部は繋がっていないし、上部のムーブは全然できていない。4ピン目のクリップは甘い下のカチでは厳しいので、ややランナウトするが上の良いカチを取ってからクリップするしかなさそう。

3便目。2便出しただけで、手や指のあちこちが切れて痛い。もう4時過ぎで、回収の任があるので、トップアウトだけはしなければ。切れたところにはテーピング巻いて登る。
左手ガバから、右手マッチ。そして右足をスタートの右手ホールドに上げ、右手を上のカチに。取れた。なぜか、今までにないくらい簡単に左足が踏めて、左手の斜め穴も取れた。いったんブラになってから右足を乗せ直し、第2核心の右手カチ取り。声を出して思い切って伸びたら、届いた。はじめて2ピン目クリップまでつながった!
3ピン目もかけて、4ピン目へ向かうが、ここから上はさっき1回触っただけで、ムーブがぜんぜんできていない。あえなくテンション。
さっきの2便目で、もっとムーブを練っておけば良かったと後悔した。
しばらく休んでから、4ピン目の上のカチまで行き、ややきついが、クリップ。そのままするする登ってリップのチェーンにクリップ(終了点は上部だが、RPトライではない練習便なのでロープの流れを考えてここでやめている)。


終わってみれば1テンだった。
以前、登った人から話を聞いた時、「下部も難しいけど、それより4ピン目あたりがもっと難しい」と聞いていたので、まだ下部ができていないのだから無駄だと思ってこの辺りのムーブを煮詰めていなかったが、実際には、自分にとってはここはそう難しくなかった(2クリップ目までの方が断然難しい)。
2便目できちんとムーブを煮詰めていれば、3便目で登れたかもしれない。やはり、人の話を鵜呑みにせず、自分で実際に確かめてみないとだめだと反省。

ともあれ、今日の1便目では2クリップ目までも行けなかったのが、いきなり1テン!
RPこそならなかったものの、フォールを恐れず思い切ってぐいぐい登って、自分の技量を出しきれた感じで、久しぶりに満足できる、充実したクライミングができた。

「秋葉大権現」を触るようになって、ボルダー力の不足を痛感し、最近はジムでもかぶり壁でのボルダーを中心に登るようにしている。また、指力もつけようと、できるだけキャンパシングもやっている。
そういった努力が多少は結実してきたと感じられたことが、なにより嬉しかった。


●気温、服装メモ
半T+カッパ、バーブライトで家を出た。登るときは半Tでちょうどいい。レストのときはカッパを着ないと寒いくらい。
蚊がだいぶ出ており、虫除けは必須。
シューズはソリューション3号(Mi6改)。染み出しで濡れたホールドでも不安なし。最高。

▼終日貸し切りの岩場でした。
「秋葉大権現」いきなり1テン/クライミングメモ75(外16、北川10)_d0252022_16321726.jpg

by seeyou44 | 2015-06-06 23:59 | 外岩クライミング


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