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おなかがすいたら登れない(旧)

ネコは空飛び、犬は登る

ヒロシ君、スタートラインに立てた/クライミングメモ130(外19、北川5)

Oトモさんと北川。
前日、東京の予想最高気温は12度、飯能のそれは9度。
「朝は寒そうですなあ」「そうですなあ」、ということでちょっと遅めの7:30に吉祥寺集合にした。気合入ってない。。。しかし東京はそんなに寒いという感じでもない。天気は快晴。気分はよい。

途中、吾野のコンビニ、セーブオンに寄る、駐車場に水たまりができている。あれ…?よく見ると、道路が濡れている。もしかして、雨降った?
そこから先は、北面になると、霜で真っ白。かなり寒そう。車の温度計で、外気温は3度。さらに、岩場の駐車場に近づくと、2度……。降りると、草の生えた地面は霜で真っ白。アスファルトの路面は濡れている。

岩場に向かう途中の踏み跡で、上から水滴が。杉の葉から水が落ちてきている。なんで?霜が溶けてるの?
あとからわかるのだが、なんとこのあたりでは昨日の夜中に雨が降ったらしい。どうりで。
そんなこんなで登れるのか?と心配だったが、岩は乾いていいてほっとした。

駐車場には、当然のように、1台の車もなし。この寒い時期にわざわざ北川に行く物好きはいないようだ。そして、最後までクライマーはだれも現れず。終日、我々2人の貸切となった。

肝心の岩の状態だが、からからに乾いている。もちろん、冷たいことは冷たいが、指先の感覚がなくなるほどではない。そして、風もほとんど吹かず、思ったより寒くもない。
貸切であることともあわせて、クライミングのコンディションとしては、絶好、といっていい感じだった。

いつものように「桧ルート」「茶摘み唄」でアップ。
そして、北落師門の下部を登って、残置ビナでロワーダウンしながら「ヒロシ君」3本目(右上)までヌンチャクをかける。今日は、トポではかけることになっていない最下部(への字クラックの下)には、かけなかった。への字クラックの上が1本目、左上が2本目、離れた右上が3本目となる。

元小学校のトイレを借りて大を済ませて体を軽くした後、「ヒロシ君」、1便目。

まず、出だしムーブ探り。右足を開くムーブを試したが、うまく決まらない。やはり、勝井さんの動画に出てくる「狭いキョン」しかなさそう。
ロープが短い状態で何度も落ちるのは、自分にもビレイヤーにも負担がかかるので、2本目(左上)のヌンチャクにロープをかけて、トップロープ状態で練習しようとした。が、ちょうど左手カチにロープが重なり、具合が悪い。
それで、2本目の真上にある、敗退用ビナがかかっているボルト(当ルート外)にヌンチャクをかけ、トップロープ状態を作った。
これで、ホールドと干渉せずにムーブ練習ができる。いったん降りる。

2便目。ちょうど登り始めようとしたら、50歳くらいの単独の男性が来て、挨拶してきた。ハイカーかと思ったら、地元の(?)クライマーの方らしい。前日の雨の情報はこの方に教えてもらった。
自分が登るの見ていて、左手カチが取れたあとテンションしてたら、身長を聞かれた。「よく届くねえ」と感心されたが、たしかにスタティックに行くと、届くことは届くが、パツパツではある。勝井氏の動画ではデッド気味に出している。
そして、ここで初めて、「狭いキョン」で右手カチが取れた。やれやれ、これでやっとこのルートのスタートラインに立てた感じ。
前回はかなり壁がヌメっていたので、できなかったのはそのせいなのかも。

しかし本当の核心は、この右手カチが取れて、2本目のクリップをした後からようやく始まる。ボルトの上の2つのカチのどちらかを左手で取って、ちょっと遠い右上カチに右手を飛ばす。ここが取れたら次はさらにそのすぐ上にあるカチを取るのだけど、そのあたりの足送りがよくわからない。
とりあえず、チョンボで上がって、上部ムーブを確かめる。
Oトモさんが、上部で「ヒロシ君」と共通になる「グリーン・オニオン」をやっていることもあり、いったん上部まで抜けることにした。が、3本目の後の、中間部も、意外と悪くてあなどれない。さらに、小ルーフを乗越た後が、バランシーでちょっとスリリング。
なるほど、これはつないだら大変そうだ。

その後、Oトモさんが「グリーンオニオン」を登って、回収をしたが、ハングの上に、トラバースなので、回収が非常に大変。私がちょっとミスった指示を出してしまったこともあり、ロープがスタックして結び替えが必要になり、回収に非常に時間がかかってしまった。

それで、3便目は回収便。下部は左手カチ取りは問題ないが、キョン→右手カチは、つなげるとできなくなる。テンションを入れて休むとできるから、やっぱりきついことはきついムーブなのだろう。
2ピン目の上にある2つのカチだが、勝井さんは右側(近い方)を使っているが、左のカチ(遠い)の方が、かかりはよく、次を出しやすい。自分は、左のカチを使って次の右手は取れるようになったが、その後は、まだわからない。時間もないので、あまり探らずに回収。

4時過ぎで、もう暗くなりはじめている中、撤収した。

・ルンルン・ヒロシ君 本日3便、通算6便。
前回の記録で、「いずれにしても、まずは3ピン目(トポでは2本目)クリップまでのムーブをきっちり固めないことには、話にならない」と書いていたが、とりあえずその部分は解決した(つながってはいないが)。次は、核心のムーブを完成させられれば…。
中間部もつなごうとすると遠くて、案外あなどれない。これはやりがいがあるルートだ。登れてなくて言うのもなんだが、面白いなあ。天気とパートナーの都合さえつけば、毎週でもトライしにきたい(気温が氷点下にならなければ)。

●気温、ウェア

予想最高気温と現地の朝の気温は、冒頭に書いた通り。昼ごろは7度くらいまで上がり、これが最高気温だった。体感では意外と寒くないのだけど、夕方には少し風が吹くときがあり、そうなると猛烈に寒い。風が無ければ、予想5度(現地2、3度)くらいまでは大丈夫そう。

厳冬期クライミング用にと、少し前に入手しておいたベンチコートを実戦投入。予想通り、かなり暖かい。おなかのところからビナを出してビレイできるのがよい。上記のような気温だけど、これを着ていれば昼寝もぐっすりできた。
東京から来ていくと、電車で暑すぎるので、ザックに入れてもっていくのだけど、ダウンだからかなり小さくなるし、もちろん、軽い。これは8000円くらいだけど、良い買い物をした。

インナーは、ジオラインのMWと、ユニマイクロフリース。ジオラインのMWもかなり暖かい。以前、EXPを使ったら、これはもう暑すぎてだめだった。
登るときは、朝はジオラインの上に半T。夕方はその上にさらにマイクロフリースを着た。
フリースをパタのR2あたりにして、タイツを追加すれば、零度くらいまで問題ないだろう。

ボトムは厚パンツ。寝ている時は足首のあたりが(ベンチコートに入らないので)寒かったので、レッグウォーマーがあればいいと思う。
シューズは、ハイパーVではなくて、ハイカットの防水ブーツにした。このくらいの気温なら、防寒性も十分。

●焼き石代用アイテム

昨日のエントリーにも書いたように、火気厳禁の岩場での、焼き石代わりのアイテムを試してみた。

・「熱々」:野外専用の使い捨てカイロ。パートナーのOトモさんが通販で10個入りを買うつもりで、間違えて10個入りを10袋、つまり100個を買ってしまったということで、10個入りを1袋分けてもらえた。ありがとう。嬉しい!
さっそく使っみたところ、これは確かに普通の使い捨てカイロよりは確実に熱い。ただ、小さいので、1個だとチョークバッグに入れて握っても、ちょっと効果が弱い感じがする。2個入れると、ちょうどいいかもしれない。

また、石と一緒にしばらく入れておくと、石が「熱々」と同じくらいの温度になる。指先で握って瞬間的に温めるには、石の方がいい。

・煮石:昨日のエントリーに書いた煮石を試してみた。取り出した瞬間はいい感じで熱いのだけど、すぐに冷めてしまう。感じとしては5分くらいかな?これは石が小さすぎたためだと思う。もうちょっと大きい石を使えば10分くらいは持続できるかも。といっても、10分だから、ハングドッグしてムーブを探るようなときには使えない。ただあまり大きな石は、魔法瓶に入らない。ちょうどいい大きさの石を探すのが核心か? 熱々とプラスして使うには、いいかも。

なお、350ml入るテルモスだが、朝6時にお湯を入れて、帰り(午後4時くらい)に捨てようとしたら、まだ50度くらいはありそうだった。500mlのものなら、もうちょっと保温できると思う。
魔法瓶の保温性を高めるこつとして、実際のお湯を入れる前に、一度少量のお湯を入れて蓋をして少し振ってから捨てておく、というのがある。つまり本体を少し温めておくと、若干保温性が上がる。
いま、コーヒーを500mlの魔法瓶にはコーヒーを入れて、350にお湯を入れていったが、コーヒーは350にして、500を煮石用にすれば、もっと良くなりそう。どうせコーヒーは500持って行っても、全部は飲まない。

▼到着時の気温は2度。霜がびっしり降りている。
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▼「熱々」10個入りを、Oトモさんからいただいた
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▼350mlのテルモス。この中に秘密兵器が……
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▼「煮石」。小さすぎて、持続時間が短く、効果はいま一つ
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by seeyou44 | 2014-12-13 23:45 | 外岩クライミング


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