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おなかがすいたら登れない(旧)

ネコは空飛び、犬は登る

遊びのレイヤー

去年、『ユリイカ』増刊に石川直樹特集があり、その中で服部文祥と石川直樹の対談があって、買いはしなかったけど立ち読みした。

別のところでも以前に書いたが、わたしは服部文祥については少し複雑な、愛憎半ばするような思いがあって、気にしたくないけど気になる人、という感じでずっとつかず離れずの距離を保っている。いつかきちんと書かなければと思いながら、なかなか書けずにいる(怠け者だからそんなのばっかりだけど)。

で、その対談の中で服部が、概略「登山にサバイバルという“レイヤー”を持ち込むのがサバイバル登山だ」という話をしている。そのあたりの話は、石川とはあまりかみ合ってない。なぜから、石川は(あるいはカメラマンは)直接見ちゃう人、だからだと思う。直接見てしまうその石川の体自体が、ひとつのフィルターになっているのだと思う。だから、世界をレイヤーで認識するという発想は、カメラマンには実感できないのじゃないのかな。

服部が、坂口恭平の『独立国家の作り方』を読んでいたかどうか知らないが(読んでいた臭いとにらんでいる)、「“遊び”におけるレイヤー」という服部の視点は、なかなか面白くて、いろいろなことが読み解けそうな気がしている。
by seeyou44 | 2013-06-21 02:04 | よしなしごと


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