おなかがすいたら登れない(旧)

ネコは空飛び、犬は登る

何を着るか(1)

いいわけも済んだし、モノについてちょっと語りたい。

クライミングの中でも、フリークライミングにおいては、ウェアの重要性は低い。登山やアルパインクライミング、アイスクライミングと違うところだ。ワイドクラックやチムニーがあるなら、生地の丈夫さは大切かもしれない。それ以外では、軽くて動きやすい服装なら、なんでもいい。
夏はランニングシャツ(or本気シャツ=上裸)、春秋は半そでTシャツ。初春、晩秋は、長袖Tシャツで、無問題。ボトムは、いずれもショート~七部丈のパンツでよい。
ただし、冬だけはちょっと考えなければいけない。

長T1枚で寒いようなら、上に防寒着を着なければいけないが、いろいろな選択肢が考えられる。
ウェアの性能にはさまざまま項目があり、それぞれがトレードオフの関係になっている(たとえば、防風性が高ければ透湿性は低い)ので、用途によってなにを重視するのかを考えなければいけない。

フリークライミングで使うなら、自分が重視するポイントは、
・動きやすさ(ストレッチ性、袖口のベルクロ留めなど)
・軽さ(当然)
・防風性(寒いときは、たいてい風も強い)
・保温性(気温が5度を下回る場合など)
・フィット感(だぼっとしているのは、足元などが見づらくなる)
あたりだと思う。

逆にあまり重要でないポイントは
・透湿性(シングルピッチのフリーなら、そんなに汗をかくことはない)
・撥水、防水性(雨がふったら登らないので)
・フード(頭の防寒はアウターか帽子にまかせる)
だろうか。

まずフリースはNGだ。だいたい、冬で寒いときは多かれ少なかれ風もあることが多い。風をスカスカに通すフリースでは力不足である。防風性は、かなり重要な要素だ。また、フリースはどうしてもダボつくので、足元が見づらくなる。

適正があるのは、ストレッチ性のある生地をつかったウインドブレーカー、または、薄手のソフトシェルジャケットで、フィット感のあるタイトなデザインのもの。寒さがさほど強くなければ、これでいい。
ちなみに、アンダーにはモンベル・ジオラインなどの保温性の高いウェアを使うといい。ジオラインは、普通の長Tと違って、もろに「下着」というデザインなので、1枚で使うのは躊躇するが、下着に使うには軽くて暖かくて最高だ。

自分は、薄手ソフトシェルはパタゴニアのシンプルガイドジャケットを愛用しているが、この製品のよいところは、
・ストレッチ性が高く、大変動きやすい。
・体にぴったりフィットするタイトデザイン(足下やハーネスが見やすい。胸元がだぶついたデザインだと、ハーネスからヌンチャクを取るときなど、見づらくて困る)
・かなり長めの袖丈(腕の動きを妨げない。ただしサイズによっては長すぎる)
・ベルクロ止めの袖口(非常に重要。自分は手首が細いので、袖口がルーズだととてもうっとうしい)
といったところ。

一方で欠点は、
・値段が高い(ヤフオクをまめにチェックしていれば、けっこう安く手に入れられる)
・襟が高すぎる(当たってのどが痛い。これは防風性のためだと思うが、そもそも保温性の低い設定なので、そんなにこだわるところではないだろう)
・やや重い(ウインドブレーカーと比べれば)
・防風性がやや低い
といったところ。

トレッキングには使ったことがないのでわからないが、透湿性は悪くないと思う。一方で、防風性はストレッチ性のないウインドブレーカーよりはっきり劣る。また、保温性はけっこう低い。
このあたりはトレードオフの関係であり、すべてを満足させる製品はありえないので、用途によって何を重視すればいいかを考え、使い分けるしかない。

ソフトシェルとしては、モンベルのノマドパーカも持っている。こちらは、フード付きなので、ちょっと重いのが欠点。また、シンプルガイドよりも防風性が低い感じがするし、ストレッチ性も低い。その代わり、裏地がフリース起毛素材で、保温性は若干高い。
袖丈や着丈がちんまりしたつくりで、ちょっときつい感じがする。また、袖口がルーズなのが欠点。値段は、モンベルの場合、基本的に定価売りなので、そんなに安くもない。
フリークライミングよりも、アイスクライミングや冬山トレッキングに向いているだろうか。

少なくともフリークライミングで使う場合、フードは邪魔なだけで無用の長物だ。もちろん、ビレイしてる時には寒いのでフードがあった方がいいが、それはアウターで補えばいい。

予想最高気温が10度を下回り、5度くらいになると、アンダー+薄手ソフトシェルだけだと、寒い。自分はけっこう寒がりなのかもしれない。
先日の河又では、シンプルガイドの上に、フリースベストを着て登った。しかし、それだと着ぶくれ感があるし、だぶついて腰元がみづらくなる。
それなら、もっと保温性の高いジャケットを着たほうがいい。

まず考えられるのが、シンプルガイドよりも厚手のソフトシェルだろう。
しかし厚手ソフトシェルは重いのが欠点だ。たとえばパタゴニアでいうと、シンプルガイドはXSの実測値で408g。それに対して、やや厚手のアルパイン・ガイドジャケットは524g(カタログ値)。使ってみたことがないからよくわからないが、保温性はシンプルガイドとそんなに変わらなそうである。
また、かなり保温性が高そうなアズ・ジャケットは、637g。
フリークライミングでは、重さの違いはかなり重要な要素だ。シンプルガイドでさえも、ちょっと重いかな、という感じがあるので、これら厚手ソフトシェルだと重さがかなりのネックになる。
それでも、安く出ていれば、どちらも買ってみたいけど。

パタのナノパフは、まさにそういう用途に作られたものなのだろう。軽いし、防風性はばっちりだ。自分は普段着としてナノパフフーディを愛用している。しっかりしたダウンジャケットに比べれば保温性は低いが、東京の冬のアウターにはぴったりな感じ。
しかし、パタゴニアの製品は、スリムで手足の長い西欧人スタイルを基準としているせいか、サイズ感が微妙だ。
自分は背が低くて腕は短いのに、脂肪が多めで筋トレ好きなせいもあって、ボディは厚い。腕が短くて胸囲やウエストが太いので、「胸囲であわせると袖丈が長すぎるし、袖丈であわせると胸や腹がきつい」という状態になる。
シンプルガイドも、XSで胸はパツパツだ。しかし胸囲がちょうどいいSだと袖丈が長すぎて、明らかに「変」という感じになる。なので、XSを着ている。
ナノパフフーディは、中にフリースを着たりして普段使いをすることもあって、パツパツなのは避けたい。それで、Sサイズにしている。袖丈は長すぎるのだが、完全にアウターの中綿ジャケットなのでそんなには気にならない。
これを着て登るのは、
・フーディーがややうっとうしい
・胸元がちょっとだぼついている
・縫い目が多くて、岩にひっかけるとすぐほつれそう(なぜこんなデザインになってるのだろう?)
という点で、若干使いにくい気がする。
同じナノパフでも、プルオーバーなら、デザインもややタイトだろうし、インナーと割り切って、きつめのXSを選べば、けっこう良さそうだ。しかし、フーディを持っているのに、同じ製品のプルオーバーを買うもの、いまいち気が進まない。そんなに安いものでもないし。

その点、良さそうだと思ったのが、モンベルのU.L.サーマラップジャケット。基本は中綿ジャケットだが、サイドと袖の一部がフリースになっているタイプだ。先日ちょっと試着をしてみたが、体にぴったりとフィットし、ストレッチ性があってとても動きやすい。かなり薄くてぺらぺら感はあるが、暖かさはソフトシェルの比ではない。Mサイズで283g(カタログ値)と、ソフトシェルに比べて驚くほど軽い。袖口がベルクロ留めでないところだけが、唯一惜しい。
これが、最高気温5度以下でのフリークライミングの際に着るには、ベストな製品ではないかと思う。
ただし、値段は12,600円と、ちょっと高い。もっともパタのナノパフの定価に比べれば全然安いが、パタはオークションによく出ていて、じっくり探せば安く入手できるのに比べて、モンベルはあまりオークションにも出ないし、店では基本定価売りなので、実質的には安さは少ない。
実物はぺらぺら感があり、一部がフリースになっていることもあって、結構安っぽい感じなのだ。生地が薄いので、たぶん破れやすい。それを思うと、この値段はちょっと微妙だ。9800円とかなら、即買いなのだが。。。
フリーで使うのは、厳冬期だけに限られるが、普段着にできると思えば、高くはないか?
現在、迷い中。。。
[PR]
by seeyou44 | 2013-02-22 01:59 | ギア、ウェア | Comments(2)
Commented by httpei at 2013-02-24 23:30 x
underarmorのゴールドギアは保温性と動き易さでかなりよいです♪
Commented by seeyou44 at 2013-02-25 00:29
httpeiさん、コメントありがとうございました。アンダーアーマーは、よく見かけるけど、チェックしてなかったですね。今度調べてみます!


<< クライミングメモ27(外4、河... クライミングメモ26(ジム23... >>