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おなかがすいたら登れない(旧)

ネコは空飛び、犬は登る

クライミングジム@アキバ

7月、アキバにB-PUMPができるという。
http://www.pump-climbing.com/news/2011/05/bpump-open.html
アキバは、うちの会社からすぐそば、自分も週に3日はその界隈をフラフラ歩いているくらいだから、ここにクライミングジムができたらすごく便利であり、とても楽しみだ。

また、単に会社から近いということだけではない。
「Climbing Gym & Shopの新しいスタイルを提案するお店です」ということだが、“クライミング界の孫正義”とも呼ばれる(ウソ)、やり手経営者の内藤さんがここまで言う以上、凡庸のジムではないはず。いったいどんなジムを見せてくれるのか、その内容にも大いに期待させられる。

ところで、アキバと言えば、すぐ連想されるのが、「メイドカフェ」と呼ばれる飲食店である。実際のところ、メイドカフェ、メイド居酒屋などの飲食店が、秋葉原エリアの産業に占める売上割合などがどの程度あるのか、知る由もないが、その多寡に関わらず、いわばアキバを象徴する産業として、メイド産業があることは皆様ご承知のとおり。

だが、恥ずかしながら自分は勉強不足で、メイドカフェやメイド居酒屋というところに足を踏み入れたことがない。
だいたい、自分はどちかというと、いわゆるところのネクラであり、地味であり、もしかしたら忌まわしいことに少々偏屈ですらあるかもしれない。
そのような人格でありますから、明るくて可愛くてキラキラしているようなところは、大の苦手。たとえば、ディズニーランドなど、生まれてから一度も行ったことはないばかりか、行きたいと思ったことすらない。もちろん、だれか(女子)に同行を誘われたことなどあるはずもないが、もし誘われたとしても、言下に断わるであろう。
したがって、たぶん、自分は死ぬまでディズニーランドを訪れることはないだろう。そのことを、嬉しいとも思わないが、残念だとも思わない。ディズニーランド(のようなところ)に、良い意味でも悪い意味でもまったく関心がないので、どうでもいい、というのが、正直なところである。

メイドカフェには行ったことはないが、カフェ自体が嫌いだということはない。暗くて、陰気で、どんよりした雰囲気が漂っているようなカフェは、割と好きである。
今までで一番好きだったのは、中野ブロードウェー(考えてみると、この名前もすごいが)にあった「クラシック」というカフェである。中野ブロードウェーは、その後「まんだらけ」が有名になり、オタクビルみたいな有様になっていくが、当時はそのような様子はなかった。
自分は、一時期写真撮影が趣味で、また当時の彼女(後に結婚した人)が、東中野に住んでいたので、ブロードウェーにあったフジヤカメラという中古カメラ店によく足を運んでいた。その関係で、クラシックにもたびたび足を運んだ。

この店はいわゆる“名曲喫茶”というやつで、クラシック音楽が大音量でかかっている店だった。恐らくは、前の戦争が終わったすぐ後くらいからやっているのだろうと思われる造作で、なんというか、天井裏に無理矢理調度を押し込んだような具合で、しかも建物自体が旧いせいか、壁といい、柱といい、垂直、水平になっている箇所が、ただの一箇所もないような有様だった。当然、テーブルも極端に傾いているので、ちょっとペンなど置こうものなら、すぐに転がって落ちてしまう、というのは大げさだが、そんな感じだった。木造の店内全体には、ポツリ、ポツリという感じで20ワットくらいの電球がついてるだけで、知らない人が「ここはお化け屋敷だよ」言われたら、信じてしまいそうなくらい、薄暗い。
しかも、長年の吹き付けられたタバコのヤニのせいか、とにかくこげ茶色で、いるだけで陰気になってくるのだが、それがなんとも具合がよかった。
コーヒーはたしか150円で、一応インスタントではない味だったが、コップは「ワンカップ大関」の空き瓶、ミルクは、マヨネーズの蓋(?)のようなものに入れらてくるというギミックがあった。
たしか、2005年ごろに建物が取り壊されたのではなかったか。

もっと前には、浦和にあった「マチェック」というカフェにもよく通った。当時は川口に住んでおり、川口から浦和までママチャリをキコキコこいで行ったものだ。この店はわりと広く、ちょっとした演奏会やインスタレーションの展示などもしばしば行なっていた。浦和地区のサブカルチャー、カウンターカルチャーの発信基地のような役割を担っており、演劇やコンサートの案内チラシから、左翼関係のビラやミニコミなどが入り口付近には所狭しと貼られ、また、たくさんの本や雑誌、マンガが積み上げられ、自由に読むことができた。
当時は、いまのようなマンガ喫茶というのはまだ無かったので、コーヒーを飲みながらゆっくりとマンガが読める店は貴重だった。内装はやはり重厚な木材だが、この店は広かったので、テーブルもどっしりとした大きなテーブルに、ソファが置かれ、どこか、大学のサークルボックスを思わせる居心地が最高だった。
その後、ぼくは都内に転居してこの店からも足が遠のいたのだが、しばらくして、高円寺に移転した。しかし、高円寺店は今風の明るくて小奇麗な感じの店になってしまっていて、2、3度行ったが、あまり魅力を感じなかった。
そして、ぼくも昔は好きだった中央線的な雰囲気(中央線の呪い)が、あまり好きではなくなってきて、高円寺からも足が遠のいてしまったのだが、マチェックもつぶれたということを風のうわさで聞いた。

(つづく)
by seeyou44 | 2011-05-26 02:09 | よしなしごと


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